社会福祉法人 𠮷野福祉会 YOSHINO FUKUSHIKAI

いなほ保育園今日のできごと

プールの片づけが、そのまま遊びに変わった日

「今日、プールする?」

朝いちばんにそう聞いてくる子どもたちがいます。「するよ」と答えると、その日の身支度はいつもより早く進みます。着替えの手つき、たたんだ服をかごに入れる動き。楽しみなことがある日の子どもたちは、こうも違うものかと思わされます。

2歳児きび組が水に足先を入れた瞬間、「つめたーい!」と声が上がりました。肩をすくめてそろそろと腰を下ろす子。いきなり座りこんで、自分から水をかぶる子。入り方ひとつにも、その子らしさが出ます。

はじめは水面を手のひらでたたいていた子どもたちも、数分もすれば夢中でした。おもちゃを浮かべて追いかけ、沈めて手を離し、飛び出してくるのを待つ。「こっちだよー!」と呼び合う声が、あちこちから聞こえてきます。

その日、最後にプールへ入ったのは年長だいず組でした。プール納めのあとは片づけです。水を流し、シートをはずしていたところで、誰かが言いました。「これ、すべれるんじゃない?」

ブルーシートを園庭の斜面に広げ、上から水を流します。できあがったのは、手づくりのウォータースライダーでした。順番に助走をつけて、腹ばいで飛びこむ。勢いあまって途中で止まる子、思った以上に滑って歓声を上げる子。「もう一回!」の声が途切れず、園庭は一気に沸きました。バケツで水を運ぶ係が自然と生まれ、シートの端を押さえる子も出てきます。誰が決めたわけでもなく、役割ができていきました。

片づけの時間が、そのまま今日いちばんの遊びになりました。用意されたものを楽しむだけでなく、目の前にあるもので遊びをつくり出せること。年長として過ごしてきた積み重ねが、こういう場面にあらわれます。

たっぷり遊んだあとは、ちょっぴり眠そうな顔がならびました。水の中で体を使うことは、思っている以上に体力を使います。この心地よい疲れが、午睡と食欲につながっていきます。

暑さ指数を確認しながら、安全に配慮して実施しています。夏の一日は、こうしてあっという間に過ぎていきます。