社会福祉法人 𠮷野福祉会 YOSHINO FUKUSHIKAI

吉野保育園今日のできごと

「カエルさん、コオロギみつけたよ!」園でくらす7ひきの仲間たち

園庭のすみでかがみこんでいた子が、両手をそっと包んだまま走ってきます。手のひらの中には、さっき見つけたばかりのコオロギ。ヒキガエルの前でゆっくり手を開くと、しばらくじっと動かず、ぱくり──。「食べた!」という声に、まわりの子どもたちが集まってきました。

吉野保育園には、子どもたちが大好きな仲間たちが暮らしています。トカラヤギが3頭、シマリスが1匹、小桜インコが2羽、そしてヒキガエルが2匹。登園してかばんを置くと、まずこの子たちのところへ向かう姿が毎朝の風景です。

「ヤギさん、おなかすいたかな?」
「鳥さん元気かな?」

えさをあげる子、少し離れたところからじっと観察する子、小さな声で話しかける子。かかわり方はそれぞれです。ヤギは草を差し出すと勢いよく食べますが、シマリスは大きな音がすると隠れてしまう。インコは近づきすぎると鳴きやみ、ヒキガエルは動くものしか口にしない。そうしたことを、子どもたちは誰に教わるでもなく、毎日通ううちに体で覚えていきます。

生きものの世話には、うまくいかない日もあります。えさを残していた朝、いつもの場所に姿が見えなかった日。そのたびに子どもたちは「どうしたのかな」と考えます。

相手は思いどおりに動いてはくれない。けれどその分、かえってきた反応がうれしい。「大切にしたい」「お世話してあげたい」という気持ちは、そうしたやりとりの積み重ねのなかで、少しずつ育っていくのだと感じています。

「かわいいね」「いっぱい食べてる!」「こっちに来たよ!」

今日もそんな声が園庭から聞こえてきます。命あるものと同じ場所で毎日を過ごすこと。それ自体が、この園の子どもたちにとって大きな学びの時間になっています。これからも一緒に暮らしながら、たくさんの「かわいい!」と「なんで?」を見つけていきたいと思います。