社会福祉法人 𠮷野福祉会 YOSHINO FUKUSHIKAI

発達支援ひだまり今日のできごと

【ひだまりの日課 第1回】「ロールマット、したい!」朝いちばんの体ほぐし

「ロールマット、したい!」
「はやくいこう!」

朝、ひだまりに着いた子どもたちが、まっさきに向かう場所があります。

今回から全4回にわたって、ひだまりが大切にしている日課をご紹介します。ひだまりでは「さくら・さくらんぼ保育」の考え方を取り入れ、子どもの心と体を育てる日課を積み重ねています。第1回は、子どもたちに大人気の「ロールマット」です。

ロールマットとは
丸めた筒状のマット(ロールマット)のことです。その上に子どもがうつ伏せや仰向けでコロンと乗り、大人が体をゆっくり転がしたり、さすったりしていきます。

特徴は、子どもが自分の力で動くのではなく、大人の手に全身をゆだねるという点です。力を抜いて人に身をあずける経験そのものが、ここでは大切な意味を持ちます。

そしてこの時間は、大人が一人ひとりの体にじかに触れる時間でもあります。体の様子を見て、手で触れて確かめる。小さな変化に気づける、一日のなかでも貴重なひとときです。向き合って言葉を交わしながら進めるこの時間が、安心感と信頼関係を育てています。

なぜ朝の日課なのか
朝起きたばかりの子どもの体は、寝相のくせや前日の疲れで、思いのほか硬く縮こまっています。

登園直後にその緊張をほぐし、血流を良くしておくことで、そのあとの活動量が変わります。体が温まっていれば、けがの予防にもつながります。「今日も思いきり遊ぶぞ」という意欲が引き出され、リズム遊びでもしなやかな動きが出てきます。

降りる動作にも意味があります
ロールマットの締めくくりは、降りる動作です。うつ伏せの姿勢から手をついて、前回りでコロンと降りる。

実はこれが、転んだときにとっさに手を出す反射の練習になっています。体を支えようと手が前に出る——その動きを毎日くり返すことが、自分の身を守る力につながっていきます。

最近は、仰向けから大人の補助を受けて、倒立の姿勢で降りられる子も出てきました。誰かが教えこんだわけではなく、毎日くり返すなかで自然とできるようになったことです。日々の積み重ねが生む成長の速さには、大人のほうが驚かされています。

不安だった子が、いちばんの楽しみに
始めたばかりのころは、反応が分かれました。「やりたい! 僕できるよ!」と待ちきれない子もいれば、「ちょっとこわいかも……」「上に乗ると高くてドキドキする」とためらう子もいました。

無理に乗せることはしません。マットの上で大人とゆったり言葉を交わすうちに、体の緊張と一緒に、心の緊張もほどけていきました。今では、できない日があると「え〜、今日はしないの?」と残念がる声が聞こえるほどです。

次回は、ひだまりのもうひとつの日課、「ぞうきんがけ」をご紹介します。